海外の友人たちが広島旅行をするというので、「じゃあ私たちも合流しようか」という話になりました。
横浜から広島まで、新幹線往復とホテルで約10万円。それで滞在はたったの1泊です。
以前の私なら、「そんなお金の使い方はもったいない」と思っていた気がします。でも今回は、行こうと思いました。たぶん、こういう機会は二度とない気がしたからです。
登場人物
- じょにさん夫妻:香港の友人。30年来の付き合い。金沢にも一緒に行った
- 阿仔哥(あーちゃいこ):私より10歳ほど年上の、お兄さん的存在
- ウォンさん:今回 サプライズで合流した香港の友人
旅の発端は LINE の旅程表
じょにさん夫妻が広島旅行をするという話は、前に東京出張で来日したときに聞いていました。「今度、広島に行くんだよね」。その時は、へぇ〜広島かぁ、楽しんできてね、という感じでした。広島は横浜からだと結構遠いので、さすがに合流する発想まではありませんでした。
ところが2週間ほど前、じょにさんからLINEが届きました。しかも、かなり細かい旅程表つきです。
福岡入りして新幹線で広島へ移動。どこへ行くとか、何を食べるとか、かなり詳しく書いてあります。
……あれ?これ、もしかして「よかったら来る?」っていう気持ちも少し入ってる?
そんな気がしてきました。よく見ると、予定の中に土日が入っています。夫の予定とすり合わせてみたら、1泊だけなら行けるかもしれません。
ということで、急遽、私たちも広島へ行くことになりました。
今回は飛行機ではなく新幹線で
いつもの私なら、広島は飛行機一択です。でも少し前に名古屋へ新幹線で行ったとき、久しぶりに「長距離新幹線って楽しいな」という気持ちが戻ってきていました。鉄道ファン心、再燃です。
「今回は新幹線で行こう」
じょにさんたちに「私たちも1泊だけ参加するよ」と連絡して、新幹線の切符と、彼らが泊まるホテルを予約しました。金沢のときは彼らがかなり良いホテルに泊まっていて「同じホテルはちょっと無理だなぁ」と思いましたが、今回はビジネスホテルです。
朝7時の新幹線で広島へ
私たちはせっかく広島へ行くのだし、夫は広島が初めてだというので、合流前に少し観光しておくことにしました。当日は早朝に家を出発。朝7時の新幹線で広島へ向かいます。
新幹線で大阪より西へ行くのは、高校の修学旅行以来かもしれません。窓の外の景色がなんだかずっと新鮮で、全然見飽きませんでした。
10時半ごろ、広島に到着です。
まずは観光案内所で地図をもらう
旅行で来た町では、必ず最初に観光案内所によります。これはどこの街へ行ってもやること。最近はスマホで全部見られますが、紙の地図を見ると「街の全体感」がわかるのが好きなのです。
今回の食事関係は夫まかせ。広島駅ビルのお好み焼き屋へ向かいました。「ここは1時間待ちは普通ですよ」と言われて、本当にきっちり1時間待ちました。
そして初・本格広島風お好み焼き。野菜たっぷりで、思ったより軽いです。ああ、こういう感じなんですね。
広島市電で平和記念公園へ
その後は広島市電に乗って平和記念公園へ。ところが土日の市電、ものすごい混雑でした。ぎゅうぎゅう詰めです。
つり革につかまりながら夫としゃべっていると、突然、目の前に座っていた年配の白人男性から、
「ドコニ イキタイデスカ?」
と話しかけられてびっくり。どうやら私たちが完全に観光客丸出しだったようです。行き先を伝えると、「そこならこの駅ですよ」と丁寧に教えてくれました。
しかも途中から席が空いて、その男性の隣に座ると、そのまま雑談が続きます。聞けばカナダから来ていて、もう10年も広島に通い続けているそうです。広島って、海外の人にとって特別な場所なんだなぁと思いました。
平和記念公園と原爆資料館へ。私は中学の修学旅行以来、夫は初めてです。来場者は体感で8割くらいが海外の人でした。展示を見ていると、あちこちからすすり泣きが聞こえます。被爆者の証言は、やっぱり重いです。
資料館を出る頃には、かなり歩き疲れていました。ホテルにチェックインして、シャワーで汗を流し、少しベッドで休憩。今夜は長くなる気がします。
サプライズで4人になっていた香港チーム
じょにさんたちから「4時半にホテル着くよ」と連絡が入ったので、ロビーへ向かいました。阿仔哥に会うのも、かなり久しぶりです。
ところが、やってきた一行は3人ではなく4人でした。
「私も福岡に着くまで知らなかったのよ」と奥さんが笑います。どうやらじょにさん、サプライズでもう一人追加していたようです。
ウォンさんという友人で、急遽参加が決まったとのこと。飛行機もホテルも全部別手配です。しかも聞けば、香港の資産家らしいのです。
「えっ、じゃあどこ泊まってるの?」と聞いたら、「東横INN」と返ってきて、ちょっと驚きました。なんとなくですが、本当にお金を持っている人って、変に見栄を張らず合理的なんだなぁと思います。
彼らは私たちより年上なのに、ホテルに着いたらほとんど休まずすぐ行動開始。私たちは1時間半くらい部屋でぐったり休憩していたのに。見習わないといけませんね。
1軒目 ハッピーアワーのバーガーショップ
広島喰い倒れツアーの始まりです。……と言っても、特に何の計画もありません。もともと彼らの旅行ですし、こちらがあれこれ仕切るのも違う気がします。会ってから決めればいいよね、という感じです。
するとじょにさんが、「まずハッピーアワーでビール飲もう!」と言い出しました。
どこで飲む?とGoogleマップで店を探していると、「来る途中、ハッピーアワーの看板見たんだよね」という話になり、結局、香港人に連れられて店へ向かいます(笑)
行ってみたら、なんとホテル1階のハンバーガーショップ。本当に「ハッピーアワー ビール280円」をやっていました。同じホテルに泊まっているのに、私たちは全然気づきませんでした。
ここでビールを飲みながら、今夜どこへ行くか相談です。
2軒目「のらりくらり」で広島牡蠣と広島牛肉(広島駅北側)
じょにさんが、「広島に来たら食べなきゃいけないものが2つあるって聞いたんだよね。広島牡蠣と広島牛肉」と言います。でも店はどこでもいい、お任せとのこと。
そこで夫にホテルのフロントで聞いてもらうことにしました。ところが、土曜夜の広島。当然ながら人気店はどこも予約いっぱいです。それでも「1時間後なら入れます」という店が見つかりました。「のらりくらり」というお店です。
店に入ると、みんな一気にテンションが上がります。牡蠣、牛肉、地酒。とにかく色々頼みました。
香港チームは、本当に何でも美味しそうに食べます。「あれ苦手」「これは無理」がほとんどありません。生牡蠣にも普通に挑戦していました。旅の楽しみ方を知ってるんだなぁと思います。私はちょっと怖かったですけど(笑)
牡蠣も肉も、本当に美味しかったです。そしてここはじょにさんが払ってくれました。
食べたら歩いて消化~食いだおれの基本です
お店を出ると、外はまだ全然明るいです。「いっぱい食べたから歩いて消化しよう!」ということで、駅方面へ歩きます。
途中、駅ビルでじょにさんから「30分自由行動にしよう!」という提案。じょにさん夫妻はかなりの買い物好きですが、阿仔哥とウォンさんは買い物にはあまり興味がないようです。同じ香港の人でも、それぞれですね。私たち夫婦はデパ地下をぶらぶらしました。
集合して、次はウォンさんがGoogleで見つけたという古い飲み屋街へ向かいます。完全にリードされています……(笑)
ちなみにこの旅、阿仔哥はローソンを見かけるたびに入っていきました。香港のInstagramで話題の「ローソン限定のコールマンの雨合羽」があるか確認しているのです。どうしても欲しいというわけではなさそうですが、たぶん話題のため。結局どこも売り切れで、最後まで出会えませんでした。
3軒目 おでん酒家「KOH」の3階席
そして到着したのが「エキニシ」。突然現れるディープな世界です。
再開発されてピカピカになった広島駅前のすぐ横に、ここだけ昭和が丸ごと残っています。間口の狭い小さな店、カウンターだけの店、細い路地、赤提灯。香港チーム、大喜びです。日本人チームもテンションが上がってきます。
土曜夜なので、どの店も若者で満席。一周ぐるっと歩いたあと、「あれ、どの店も2階席とか3階席があるんだね」と気づきました。そこで片っ端から「6人なんですけど入れますか?」と聞いて回ります。
そしてようやく入れたのが、おでん屋の3階席です。はしごみたいに急な階段を、みんなでよいしょよいしょと登っていきます。
おでんもお酒も美味しかったですし、お店の人も感じが良かったです。ただ、畳に座布団スタイルは香港チームにはかなり厳しかったらしいです。……私もきつかったですけど(笑)
4軒目 焼き鳥「鳥亭」でお店の人にもビール
次は焼き鳥屋。今度はちゃんとカウンター席です。香港チームは椅子を見て大喜び。「椅子だ!椅子に座れる!」私たちだけで満席になり、ほぼ貸切状態でした。
焼き鳥は別腹です。どんどん頼んで、どんどん飲みます。
するとじょにさんが突然、「YOKOさん、お店の人にもビール1本ごちそうして」と言い出しました。ドラマでは見たことありますが、自分でやったことはありません。でもせっかくだし、と店員さんにもビールをご馳走しました。そこから急に店の人たちとも打ち解けて、みんなでワイワイ話す楽しい時間になりました。
気づけば9時半近く。ここでウォンさんとはお別れです。別のホテルに泊まるそうです。
5軒目 ホテルの部屋で飲み直し
コンビニで甘いものや炭酸水を買い込むと、じょにさんが「さあ、これからホテルの部屋で飲み直そう」と言います。まだ続くんですね(笑)
じょにさん夫妻の部屋へ移動。じょにさんはコンビニで小さいスコッチを買っていたらしく、炭酸水でハイボールを作ります。ソファに座ったり、ベッドに寄りかかったり、マッサージし合ったりしながら、だらだら飲んでしゃべります。
なんだか学生時代みたいです。若い頃って、こういうことよくやってましたよね。
結局、11時前くらいにようやくお開きになりました。
朝ごはんも一緒に ホテル20階で見晴らし最高
せっかく同じホテルに泊まってるんだから、朝ご飯も一緒に食べたいな。
じょにさんたちに「朝ごはんどうするの?」ときいたら、返ってきた答えは「クーポン」。
……あ、朝食付きプランですね。
実は私たち、朝食はつけていませんでした。
朝ごはんを一緒にしようと思ってたけど、もしかしたら朝から街に出て名物を食べたい!という展開になるかも・・・と思っていたからです。
慌ててこっそりフロントへ行き、朝食券を買いに行きました。これは香港チームには内緒です。
8時半に朝食会場へ行くと、すでにじょにさんたちはほぼ食べ終わっていました。
夕べ、あんなに飲んだのに。
しかもじょにさん、朝カレーを食べています。元気すぎます。
ダイワロイネットホテル広島駅前の朝食レストランは20階にあり、広島市内が一望。
種類も多く、満足しました。(朝食は1730円だったかな?)
2日目の予定と、市電レクチャー
朝食のあと、2日目の予定を相談です。
じょにさん夫妻は「ホームセンターへ行きたい」らしい。
……金沢のときと同じパターンです。じょにさんたち日本に来たら絶対ホームセンターに行きたいみたい。阿仔哥は「今日は近所でのんびりする」とのこと。
午前中は別行動にして、お昼ご飯だけ一緒に食べることになりました。しかも「早めがいいよね」「広島駅ビルで食べれば移動も楽だし」と、私たちの新幹線の時間に合わせて旅程を決めてくれました。気遣いがありがたいです。
コワーキングスペースを見にいったら、時間ギリギリ
私たちは午前中、前からちょっと気になっていた広島のコワーキングスペースを見に行きました。
ところが、つい見入ってしまって時間が押してしまい、集合時間に間に合わなくなりそうに。結局、帰りはタクシーを使いました。……自由行動の最後で焦るのは、いつものパターンですね。
お昼は駅ビルの「酔心」で鯛そうめん
お昼は駅ビルの食堂街へ。今日は並ばなくていい店にしようという話になり、「酔心」という少し落ち着いた日本料理屋さんへ入りました。
私が頼んだのは鯛そうめん。これがとってもおいしかったです。みんなそれぞれ好きな定食を頼みます。そしてもちろん、香港チームは昼からビール。本当に元気です。
香港チームは、午後に平和記念公園へ回るらしいです。
そこで私が市電の乗り方をレクチャーしました。
「スイカで乗れるのか?」など、質問がとても細かい。素晴らしいです。
こういう交通や段取りのレクチャーは、私のいちばん得意とするところ。……なのですが、何分、言葉の壁があります。彼らの広東語よりのマンダリンは聞き取りが難しく、英語もすっかり忘れてしまっています。それでもなんとか伝わったようでした。
「Welcome to JAPAN!」
今回は最後の食事だし、ここは私たちが払おうと思っていました。……思っていたのですが、気づいた時には、もう会計が終わっていました。どうやら阿仔哥が払ってくれたようです。
「えー!今度こそ私が払おうと思ってたのに!」と抗議しましたが、完全に後の祭りです。すると阿仔哥が、
「大丈夫、大丈夫。Welcome to JAPAN!」
と言います。いや、それこっちのセリフなんですよ(笑)
阿仔哥は、私より10歳くらい年上の、一番のお兄さん的存在です。今回は兄さんが3人もいたので、私たちは1円も払うことがありませんでした。
30年後に、広島で5軒ハシゴ
結局、滞在中の飲食代は全部香港チームが払ってくれました。
最初は申し訳ない気持ちもありましたが、向こうは「来てくれたこと」をとても喜んでくれていたみたいです。
考えてみれば、30年前。私はまだ、しがないOLでした(今もですが^^)。
少ない給料をやりくりしながら、香港や台湾へ遊びに行っていました。
その頃に出会った友人たちと、30年後、広島で5軒ハシゴして飲んでいます。
おもしろいですね。
ちゃんと付き合いを育ててきたからですね。
今回の旅行は、
有名観光地を一緒に回ったわけでもないし、
別に広島じゃなくてもよかったんじゃ?
でも、「晩ごはんを一緒に食べるためだけに広島へ行く」。
そういうお金の使い方を、今の私はとても良かったと思っています。
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